こんにちは。シャロームにっさい医院 院長の山下啓史です。

11月に入り、朝晩はだいぶ冷え込むようになってきました。

診察室でもこの時期になると、

「夏より血圧が高くなってきました」
「朝だけ血圧が高いのですが、大丈夫でしょうか?」

といったご相談が増えてきます。

実は血圧には季節による変化があり、一般的に夏は低く、冬は高くなる傾向があります。

3月の「月刊やました」では、寒暖差と家庭血圧についてお話ししました。今回は本格的な冬を迎える前に、寒い季節の血圧管理で気をつけたいポイントを整理してみましょう。

🔶なぜ寒くなると血圧が上がりやすいの?

寒い場所では、体温を逃がさないように血管が収縮します。そのため、血液を送り出すときに血管へかかる圧力が高くなり、血圧が上がりやすくなります。

特に気をつけたいのが、急な温度変化です。

たとえば、

  • 暖かい布団から起きて、寒い部屋へ移動する
  • 暖房の効いた部屋から、寒い廊下やトイレへ行く
  • 寒い脱衣所で服を脱いでから、熱いお風呂に入る
  • 朝早く、寒い屋外へ急に出る

といった場面では、血圧が大きく変動することがあります。

冬は「血圧の数字」だけでなく、家の中の温度差にも気を配ることが大切です。

🔶冬こそ「朝の家庭血圧」を確認しましょう

血圧は一日の中でも変化します。

特に冬は、起床後の血圧が高くなる方もいますので、ご家庭に血圧計がある方は、朝の血圧を測る習慣をつけてみましょう。

朝は、

  • 起床後1時間以内
  • トイレを済ませたあと
  • 朝食やお薬の前
  • 椅子に座って1〜2分安静にしてから

測るのが基本です。

できれば夜も就寝前に測り、数日間の記録を残しておくと、ご自身の普段の血圧がわかりやすくなります。

血圧はその日の睡眠、疲れ、緊張などでも変化します。

一度だけ高い数字が出ても慌てず、何日か続けて測って「いつもの血圧」と比べることが大切です。

🔶冬の血圧管理で気をつけたい4つのこと

1.部屋の温度差をできるだけ小さくする

朝起きる前に暖房を入れる、脱衣所や浴室をあらかじめ暖めておくなど、急激な寒暖差を避ける工夫をしてみましょう。

2.お風呂は急に熱い湯へ入らない

寒い脱衣所から熱いお風呂へ入ると、血圧が大きく変化することがあります。

特にご高齢の方や高血圧の治療中の方は、脱衣所を暖め、無理のない温度で入浴しましょう。

3.冬の「塩分」にも注意する

寒くなると、鍋物、麺類、汁物、漬物などを食べる機会が増えます。

温かい料理は冬の楽しみですが、汁を全部飲まない、味付けを少し薄めにするなど、無理のない範囲で塩分を控える工夫をしてみてください。

4.薬は自己判断で増減しない

夏と冬で血圧が変わる方は珍しくありません。

「最近高いから薬を増やそう」
「今日は低かったから飲まないでおこう」

と自己判断するのではなく、家庭血圧の記録を主治医に見せて相談してください。

🔶こんなときは一度ご相談ください

次のような場合は、一度医療機関へ相談することをおすすめします。

  • 家庭血圧で135/85mmHg以上の状態が何日も続く
  • 夏に比べて、明らかに血圧が高くなってきた
  • 高血圧の薬を飲んでいるのに、冬になって血圧が上がってきた
  • 健康診断で血圧が高いと指摘された
  • 血圧の変化とともに、頭痛・めまい・動悸などが気になる

一方、非常に高い血圧に加えて、強い胸の痛みや息苦しさ、片側の手足が動かしにくい、ろれつが回らないなどの症状がある場合は、通常の外来を待たず、速やかな医療機関の受診が必要です。

血圧の目標は、年齢や持病、体調などによって個別に考える必要があります。数字だけを見て、ご自身で治療を変更しないようにしましょう。

🔶坂戸市で高血圧について相談したい方へ

シャロームにっさい医院では、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を含め、一般内科の診療を行っています。

「健診で血圧を指摘された」
「家で測ると血圧が高い」
「冬になって血圧が変わってきた」

といった場合もご相談ください。

ご自宅で血圧を測っている方は、血圧手帳や記録をご持参いただくと、普段の血圧の状態を確認する参考になります。

→ 生活習慣病・一般内科について詳しくはこちら

→ 関連記事:3月の寒暖差とストレスで血圧が上がる?

🧡院長からのひとこと(熊本弁)

寒うなってくると、血圧もちょっと上がりやすうなるとです。

ばってん、一回高かったけんて、あんまり慌てんでよかばい。

血圧は、一回一回の数字よりも、『いつもはどのくらいか』『最近どぎゃん変わってきたか』ば見ることが大事たい。

朝晩の血圧ばちょこっと記録して、気になるこつがあったら、その記録ば持ってきなっせ。

これから寒うなるけん、無理せんで、あったかくして元気に過ごしまっしょ。