こんにちは。シャロームにっさい医院 院長の山下啓史です。

「肺炎球菌のワクチンを勧められたけれど、種類が増えてよく分からない」 最近、診察室でこのようなご相談をよくいただきます。

実は2026年4月から、65歳の方などが行う「定期接種(公費助成)」で使うワクチンが、これまでの『ニューモバックス』から『プレベナー20』へと変更になりました。

「前のと何が違うの?」「新しいのが出たと聞いたけど?」といった疑問を、スッキリ整理していきましょう。

🔶まずは「3つのワクチン」をざっくり整理

現在、日本で主に使われているワクチンは以下の3つです。難しい専門的な話は一旦横に置いて、まずは『今のあなたには何が合うのか』という視点で整理してみますね。

ワクチンの名前2026年4月からの位置づけ特徴を一言でいうと?
プレベナー20現在の定期接種の基本となるワクチン2026年4月から定期接種(公費)の主役になりました。
ニューモバックスこれまで定期接種で使われてきたワクチン長く使われてきたワクチンで、接種歴の確認が大切です。
キャップバックス新しい任意接種の選択肢2026年に登場した新しい結合型ワクチンです。現在は主に自費での接種です。

【ここがポイント】

肺炎球菌は、肺炎だけでなく髄膜炎などの重い病気を引き起こす細菌です。特に持病(肺、心臓、糖尿病など)がある方は重症化しやすいため、予防がとても大切です。

🔶なぜ「プレベナー20」が標準になったのですか?

「ニューモバックスがダメになった」ということではありません。

厚生労働省の検討で、血清型カバー率、有効性、安全性、費用対効果などを総合的に踏まえ、2026年4月からプレベナー20が定期接種の基本となりました。その背景として、次のような点が考えられます。

  • 免疫がつきやすい仕組みのワクチンであること
    • プレベナー20は、結合型ワクチンという仕組みで作られています。
  • 総合的にみて定期接種に用いやすいと判断されたこと
    • 予防できる範囲や安全性、費用対効果などを含めて評価され、65歳の方などの定期接種に用いるワクチンとして位置づけられました。

🔶新しく出た「キャップバックス」はどう考えればいい?

キャップバックス(PCV21)は、新しく使えるようになった肺炎球菌ワクチンです。

2026年4月時点では、自治体の定期接種で用いられるワクチンは「プレベナー20」が基本です。一方で、キャップバックスは任意接種の選択肢のひとつです。これまでの接種歴や基礎疾患、費用負担なども踏まえながら、どのワクチンが合っているかを個別に検討します。

🔶あなたはどれ?パターン別・相談の目安

「自分はどうすればいい?」という方は、以下のどれに当てはまるかチェックしてみてください。

① 今年「65歳のクーポン」が届いた方

迷わずプレベナー20で検討しましょう。これが現在の国の標準スケジュールです。

② 以前に「ニューモバックス」を打ったことがある方

「次は何を、いつ受ければよいか」は、前回いつ接種したかや、今の体調・持病によって変わります。これまでの接種歴を確認したうえで、必要に応じてプレベナー20やキャップバックスも含めてご相談します。

③ 持病(肺、心臓、糖尿病など)がある方

🔶受診時に教えていただきたいこと

スムーズな判断のために、以下の3点を確認してお持ちください。

  • これまでに肺炎球菌ワクチンを打ったことがあるか?
  • (ある場合)それはいつ頃、どの種類だったか?
  • 今、治療中の病気や飲んでいる薬はあるか?

※お薬手帳や、自治体から届いた予診票、過去の「接種済証」があれば確実です。

🧡院長からのひとこと(熊本弁)

肺炎球菌ワクチンは、名前のいっちょん増えて、ややこしかですたい。

ばってん、「自分が今どれを受けたらよかか」は、人によって違います。前に打ったワクチンや持病で考え方が変わるけん、迷うときは遠慮なく相談してはいよ。

いっちょいっちょ確認しながら、いちばん合う方法を一緒に考えていきましょうたい。